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【COLUMN】エンジニア採用は難しい?採用が難しい理由と解決策を解説

2020年代に入り、AIやロボット技術の急速な発達やDX(デジタルトランスフォーメーション)への企業投資の活発化など、企業におけるITの重要性は増しつつあります。そうした中で、高い技術力を持ったエンジニアは、企業の成長をリードしてくれる頼もしい存在ですよね。

しかし、いざ優秀なエンジニアを採用したいと思っても、求人倍率は他職種と比べると高いのが現状です。他職種と同じような採用活動をしていては、いつまで経っても求める人材を採用することはできないでしょう。

そこで、この記事では優秀なエンジニアの採用が難しい理由と、その解決策を合わせて解説します。

エンジニア採用が難しい理由3選

そもそもエンジニア採用は、なぜ難しいのでしょうか。その理由を3つ解説します。

1. 職種の専門性が高く技術の変化が早い

IT技術は日々進化しています。エンジニアはそうした技術トレンドを踏まえ、その時代のニーズに応じて新たな技術を習得する柔軟性が求められる職種です。

プログラミング言語一つとっても、一昔前は人気があり世界中で使用されているものだったとしても、時間の経過に応じてトレンドから外れてしまうことがあります。

特定の言語しか知らないエンジニアの市場価値は、相対的に下がっていくため、エンジニアは日々のIT技術のトレンドを常に把握することが求められます。こうした職種の専門性の高さが、エンジニア採用が難しくなる一つの要因と考えられます。

2. エンジニアの数そのものが不足している

みずほ情報総研株式会社が2019年3月に公表した「IT人材需給に関する調査」によると、エンジニアを含むIT人材の供給不足は年々拡大していき、2030年にはIT人材が最大約79万人不足すると試算されています。その一方で、今後もAIやDXに関わるエンジニアの需要は確実に増えていくと考えられるため、年々エンジニアの需給ギャップが拡大しています。そうしたことから、エンジニアの採用環境は困難なものになっています。

(参考:- IT人材需給に関する調査 - 調査報告書 みずほ情報総研株式会社

3. エンジニアの採用手法も多様化している

従来のような全職種を網羅する転職サイトやエージェント経由での紹介に加えて、近年はリファラルやSNS、ダイレクトリクルーティングツールを利用したダイレクトソーシングなどの活用が活発になっており、エンジニアの採用方法も多様化しています。また、エンジニアに特化した転職エージェントやダイレクトリクルーティングツールなども増えてきています。

そのため、従来のように求人サイトに募集を出し、転職エージェントに声をかけるだけでは、優秀なエンジニアを採用できる可能性はそこまで高くないでしょう。これまでのような「待ち」の採用ではなく、積極的にエンジニアに働きかけていくことが重要です。

【理由別】エンジニア採用を成功させるための解決策

厳しい採用競争に勝ち抜きエンジニア採用を成功させるためには、どのような取り組みを行えばよいのでしょうか。

1. 採用要件を細かく設定する

自社が求める人材要件として業務内容、必要な能力・スキルを具体化することが重要です。業務内容であれば、どのような領域で、どのような開発環境で、どのような業務を行うのか。扱う領域に紐づく職種を軸にどんな業務を行うエンジニアが必要なのかをまずは明確にしましょう。

また、スキル・経験・能力は、具体的な内容を言語化することが重要です。

例えば、プログラミングスキルであれば、JavaやPythonといった使用言語を詳細に定義します。あらかじめ採用要件を細かく設定しておくことで選考がしやすくなるのはもちろん、現場との認識の齟齬も防ぐことができます。

自社が求める要件に優先順位をつけ、重視するポイントをあらかじめ決めておくとよいでしょう。

2. ポテンシャル重視の採用も検討する

即戦力となる人材を採用したくてもエンジニアの絶対数が不足しており、そもそも求めている人材となかなか出会えない(応募が来ない)と悩む企業は多いです。そのため、必要な人材がいつまで経っても採用できないということにならないよう、今ある経験だけでなく、将来的な伸びしろも考慮した採用を行うことも検討していきましょう。

いわゆるポテンシャル重視の採用にはなりますが、応募者の経験が浅くてもこれまでの職務経験や成果、取り組みなどからその行動に再現性があるかを見極めることは可能です。入社後にエンジニアとして必要なプログラミングスキルやマネジメントスキルを身に着ける力、適性があるかを選考の場で確認しましょう。

3. 自社のエンジニアに採用協力を促す

求人サイトに募集をかけたり、転職エージェントからの紹介を受けたりと応募者を待つだけでは、なかなか求める人材とマッチングすることはできません。そのため、リファラルやSNS、ダイレクトリクルーティングツールなどに登録しているエンジニアにダイレクトメールを打つなど、「攻め」の採用を行う必要があります。

攻めの採用を行うには、エンジニアの業務、スキルに対する正確かつ深い理解は不可欠です。よりリアルな情報や有効な情報をターゲット人材に届け求めるエンジニアを獲得するために、自社のエンジニアの協力を仰ぎましょう。

自社のエンジニアに協力を仰ぐときは、目的や背景を丁寧に説明するとともに人事との役割分担を決め、本来の業務に支障が生じないように配慮しましょう。採用担当とエンジニアが協力することで、採用力強化につながります。

まとめ

ここまで、エンジニア採用が難しい理由と企業が取り組むべきことを見てきました。エンジニアは需要に対して供給が不足しているため、優秀な人材は特に採用獲得競争が激しい状況です。自社の状況に合わせて施策をいくつか行い、施策毎の振り返り、分析を行い、自社にとっての有効施策を見つけていくことが重要です。

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